デンソー労働組合

DIALOGUE

労働移動が進むと何がいいの?

2023.03.09  

あなたの職場に海外から優秀な人が来たら

会社生活を考えてみましょう。例えば、海外から高技術・高技能者があなたの職場に入ってきたと想定します。職場の人たちは、新たな刺激を受け、少なからずレベルアップする可能性があります。もしかしたら、日本語以外の言語でマニュアルを作成したり、普段の会話が外国語になったり、様々なことが考えられます。相手のことを考えた行動によって、個々人のレベルアップに繋がる可能性がありますね。それに応じて、日々の生産性が向上したとすると、その結果、企業の収益アップ→賃金アップ→日本の魅力向上→さらに海外から優秀な人材が流入する、という正の循環が期待されます。このように、世界からやってくる多様な人材はイノベーションと経済成長の力になり得ます。同時に、社会保障を支える力にもなり得ます。
また、海外だけでなく、異業種からの転職者も同じように刺激を与えてくれるかもしれません。新たな知見を持ち込んでくれる異業種人材が、イキイキと働き、新たな価値を生み出すことで、職場全体のレベルアップに繋がりそうですね。そのために私たち一人一人にできることは、海外人材や異業種人材を受け入れるマインドを持つことや、環境を作ることかもしれません。

海外人材を受入れた成功事例

オーストラリアの事例を見てみましょう。1992年から2019年まで先進国で最も長い28年連続のプラス成長を達成しました。
https://www.franklintempleton.co.jp/fund_special/story1.html

経済成長の背景には何があるのでしょうか。オーストラリアはこの半世紀、国外から移住する人達が人口増加の半分程度を占めています。2017年から4年間でオーストラリアが海外から受け入れた人口は合計約102万人となりました。海外で生まれた者または両親のどちらかが海外で生まれた者(移民)は、総人口に占める割合が5割を超え(51.5%)、両親のいずれもオーストラリア出身かつオーストラリアで生まれた者(48.5%)の割合を上回っています。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/07/5b80a2dfcfb9f459.html

オーストラリア統計局(ABS)は2022年6月28日に、2021年7~9月に実施した国勢調査の1回目の結果を発表しています。オーストラリアの総人口は約2,550万人で、前回調査(2016年)と比較して、200万人余り増加した(8.6%増)とのこと。1971年国勢調査の総人口は1,200万人超だったため、50年間で約2倍に増加したことになるそうです。ABSは、人口は増加を続け、文化的に多様な国へと変化していると説明しています。

このように、多様な人材を受け入れることで、経済成長が支えられているのだとすると、日本人の私たちも、受入態勢を整えることが大事かもしれません。
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